ビザンチン時代に政治的集会や競馬の行われた場所にあります。エジプト王トトメス3世のオベリスクは紀元前1471年にルクソールのカルナック神殿に建てられ、390年にテオドシウス1世によってコンスタンティノポリスに取り寄せられました。また3匹の蛇が互いに巻き付いている状態を表した蛇の柱は、デルフォイのアポロン神殿から運ばれました。10世紀にコンスタンティヌス7世は、他と比べると控えめな見た目のもう一つのオベリスクを競馬場の反対側に建てさせました。

競馬場の魔の柱

) 伝説によると、ポザンティン王の時代、競馬場に、「スレンデ」という名の哲学者が、イスタンブールにいる蛇、ムカデ、サソリといった毒のある生物がいなくなるようにと、青銅でできた3頭の竜の像を作りました。このためイスタンブールの街では毒のある恐ろしい生物がまったく棲まなくなりました。この魔の柱は10アルシェン（1アルシェンは3分の2メートル）のねじれた竜の柱です。

セリム2世がこの柱の前を馬に乗って通り過ぎたとき、手にしていたほこを竜の像にぶつけると、西に向かっている竜の頭の下あごが壊れました。このことについて民衆は「この竜が壊れた後はイスタンブールの西の地に蛇が現れ、イスタンブールにはびこった」と言いました。もし竜の他の部分も損傷すれば、イスタンブールに蛇やムカデがはびこると信じられていました。